TV・ニュース

ちょっと変わったラブストーリー『穿越激情』

 これは!、というTV連続ドラマを観た。ラブストーリーというと、 さまざまな軋轢と曲折があって、そして、二人は結びつく──という定番 がご当地でも支配しているのだが、これはそうではない。
 愛しているから別れる、というのだ。題名は、『穿越激情』 (激情を通り抜けて)。「愛過我、放了我(私を愛したのだから放っておいて)」 というサブタイトルがついている。
 細かな紹介はしない。 ここに簡単な紹介がある。主役の蒋雯麗がとても清楚な人で、 しかも、きれいな声なので、思わず身を乗り出してしまった。
 男優・陳建斌もいい顔をしている。最近、日本の女優・田中麗奈が主役の 中国テレビドラマが制作の運びとなったと聞いたが、その相手役が 彼だという。
 ここのところ、中国で観るTVドラマの多様性は日本以上だ、と感じて いる。その一つがこの作品だ。 (2004.5.28)


TVチャンネル(新疆・ホータンの場合)



 下に書いたTVのチャンネルだけど、新疆のホータンでは左の画像 の通りだった。中国のどこでも、こんな風のようだ。

 ※「頻道」はチャンネル、「漢(さんずいに又)」は中国語、「維」とある のはウイグル語のことです。 (2004.05.26)


TVチャンネル

 TV番組について、あれこれと書き綴ってきたけれど、ここでのTVが どうなっているのか、肝心なことについて触れてなかったので、まとめて おこうと思う。

 中国では、ケーブルTVの普及が早く、TVアンテナで地上波を受信する という場所は、僕の見る限りでは少ないようだ。もちろん、中国は考えも つかないほど広いから、そう断定することはできない。ただ、この青島近辺 でいえば、TVアンテナは部分的にしか見かけない。都市部には見当たらない。

 で、僕の住む学院宿舎では、次のようなチャンネルがケーブルTVで受信 できる。(電視台とはTV局の意味)
@中央電視台(CCTV)……1〜12まである。これは、中国全土共通のもの。
A青島電視台(QTV)……ローカルの青島TV。1〜5まである。
B山東省の電視台(SDTV)……青島がある山東省の山東電視台。5チャンネルある。
Cその他の電視台……湖南電視台・上海電視台・広東電視台など。
D外国のTV局……韓国2局、日本2局(NHK-BS1&2)。ただしいずれ も、音声が聞こえるだけで、画像は見えない。
 つまり、ケーブルTVを契約しているだけで、ほぼ30ほどのチャンネルが が受信できるという環境にあることになる。 (2004.03.23)


水滸伝


 ■2003年12月16日、昨日に引き続き 観てみると、〈武松打虎〉のシーンは、すでに終わったエピソードだ と分かった。ごめんなさい。僕の勘違い。そして、見逃したのが 残念!
 で、今日は右画像のところ。これって、記憶が定かでなくて、どういう のだったか、分からなかったけど、ともかく武松がテレビ画面から飛び出して くるほどの「酔拳」ぶりを発揮して、見事。
 でも、こういう風に行き当たりばったりでは、やはり良くないと思い、 CCTV中国中央電視台を久しぶりに のぞいてみた。サイトは随分新しくなっていた。そして、偶然、『閃閃的 紅星』(輝く赤い星)がテレビドラマになるというニュースページを見つけた。
 1974年制作の映画『閃閃的紅星』で主人公・潘冬子を演じた祝新運が、監督 となって、20回のテレビドラマにするという。文革末期に作られた映画で、 ストーリーは単純なものだったが、当時の中国ではかなりヒットした作品だ った。日本公開の末端に参与した思い出もあって、ぼくには懐かしいもの。
 そのページは、「"潘冬子"役・祝新運が『閃閃的紅星』を撮影」にあり、どうやら 来年の国慶節に放映の運びになっているようだ。 (2003.12.16)


 ■2003年12月15日、あまりTVを観なかったのだが、『水滸伝』をやっているのを知ってから、 やはり心と眼が向かってしまう。何しろ、武松の兄の武大が、潘金蓮に殺され そうになっているのだから。
 二十年以上前に、日本で香港製の『金瓶梅』が公開されたことがあったが、 このTV番組の街のつくりといい、役者の雰囲気といい、それに劣らずリアリティ を感じさせる。西門慶に頼まれて、潘金蓮との仲立ちをした茶店の老婆が迫真 の演技で見せる。
 今日は、第19集(19回)、街に帰ってきた武松が兄の死を知って、西門慶・潘金蓮 に復讐するところ。画像の左は、その武松、精悍でハンサムな役者が演じている。 右は潘金蓮、細身の美女だ。
 もう少しで、〈武松打虎〉のエピソードになるだろうと思うと、心はワクワク。 あの峠の手前の酒屋のシーンをどう描写するのかな、と思うと楽しみ。 (2003.12.15)


考えさせる映画『美麗的大脚』

 ちょっと前まで西遊記・紅楼夢を連続でやっていて、今は、 水滸伝・三国演義を連続TVドラマとしてやっている。でも、若い学生に 聞くと、やはり、恋愛ドラマの人気が第一のようだ。
 僕としては、ほとんど興味を失った世界なので、チャンネルを回して みて、ま、その系は観る事はない。気になるのは、農村と都市の格差を 背景にしたもの。
 今日、たまたまテレビでの放映途中から観た映画は、農村、それも緑の 全くない乾燥しきった土地の小学校が舞台だった。北京から来た若い女性 教師とその土地の若い女性教師の友情を主軸に、どうしようにもない ほどの農村・都市の格差を浮き彫りにしていた。
 途中から観たため題名もわからないままなのが残念。静かな画面の中 に、この格差をどうするのか、という強い訴えがこめられていた。市場 経済に移っても、きちんと社会の現実を見据えてこういった映画を作る 人々がいることに、この国の奥行きの厚さを感じた。 (2003.11.30)


ハリーポッター

 あまりテレビは観なかったのだけど、もう一つ天気のさえない日曜日 の午前、チャンネルを回していると、ハリーポッターをやっていた。 DVDからそのままの放送のようだ。
 『哈利波特与密室』で、ハリーポッターの第何作目なのだろう?伏地魔と の戦いの末、最後に重傷を負ったハリーの右腕が鳥の涙で治るのが泣かせる。
 本屋にも中国語訳ハリーポッター・シリーズが平積みになっているほど の人気。本も映画版も見たことはなかったなかったけど、おもしろかった。 (2003.11.23)


シェルブールの雨傘



 学生が来るまでの昼休み、ぽかんとTVを見ていると、懐かしいメロディーが 流れ始めた。『シェルブールの雨傘』のメインテーマだ。歌番組の中で、 フランス語で歌われる心を揺るがす調べ……、それに沿って左のような画像が断片的 に流れる。
 ほんの少しで終わってしまって、もうちょっとやってくれるといいのになぁ、と 思っていると、今度は、『ラブストーリー』のテーマも映画の断片とともに軽やか に流れる。
 1970年代、中国では文革の時代、その文革に目を奪われつつも、この二つの映画を 何度も観た。それから時代は大きく変わり、そしてその中国で『シェルブールの雨傘』 に触れるとは思いもしなかった。 (2003.5.6)


SARS

 ■2003年5月5日、今日の新聞、 『青島早報』 に、4月22日付で北京代理市長になった王岐山のインタビュー記事が掲載されて いた。4月23日・5月4日に書いた問題と関係するので、拙訳にて以下引用する。

 
4月30日、北京での記者会見で、王岐山は以下のように答えた。
 (ニューヨークタイムズ記者)SARSのため中国で高官二人が免職になった。衛
  生部部長と北京市長だ。今後、一体誰が事実の隠蔽に手を貸したのか、更に
  調べることができるかどうか、また、国際社会に対しさらに説明し謝罪するかど
  うか、知りたい。
 (王岐山)さすがニューヨークタイムズだけのことはある。質問がシャープだ。しか
  し、時と相手がふさわしくない。実を言うと、私が就任してこの10日間、睡眠時
  間を除き、いつもSARSの事で頭が一杯だった。過去の出来事は、われわれ
  がSARSを分析する上でいつも忘れることができない。政治上の責任と原因に
  ついては、私は気にしていない。とはいえ、我々の中央と国務院を信頼してほ
  しい。この点について曖昧にしないだろう。しばらくして、SARSに対する戦い
  に勝った時、そして総括をする時、私たちは必ずこの問題について語るだろ
  。その時、どうか、ニューヨークタイムズの方、もう一度問題を提起してほしい。
(2003.5.5)

 ■2003年5月4日、TVはコマーシャルでも、 SARS対策を呼びかけている。CCTV4チャンネル(国際チャンネル)は、重点をイラク関係 報道から移行し、完全に非典型肺炎(SARS)を中心にずっと報道している。
 その徹底さには目を見張る。しかし、今日、asahi.com で流れた「人民解放軍 は、すでに2月にSARSの病原体について新型コロナウイルスの可能性が高いこと を突きとめていた」というニュースは、 TVでは報道されていないようだ。(全てを観てはいない) 現在を問題にする ことに重点が置かれ、過去の経過に目が注がれていないという感じは変わらない。
 過去の経過に関するもので観たのは、看護婦でSARSのために殉職した方について の番組。「災害に対する戦い」の中で亡くなった──という英雄の扱いだった。 (2003.5.4)

 ■2003年4月23日、中央電視台(CCTV)4チャンネル は、SARS関係番組がつづく。
 そのSARS関係番組を観ていてきづくのは、予防に重点が置かれていること。 それはそれで分かる。しかし、報道されないのは、例えばなぜ北京で死者が35名 (この数字も信用できない)出るほどに拡大してしまったかのか、という 検証。 責任者の解任はなぜなのか?そういった点は報道されない。「解任」そのものが、 スケープゴートの可能性だってある。 (2003.4.23)

 ■2003年4月22日、一昨日、4月20日の北京市長・ 衛生相更迭ニュースは、こちらでもすぐ 知ることができた。すでに4月2日に友人から、「中国政府が患者や死者の情報を ひた隠しにしていたせいで,とうとう世界中にウィルスがばら撒かれる 事態となりました」というEメールをいただいた時には、ぼんやりと「ほんとかな」 などと高をくくっていたのだが、北京での情報隠し・虚偽報道が白日の下 にさらされることになって、その指摘の正しさに頭を下げるとともに、 情報操作の恐ろしさをつくづく感ずる。
 例えば人民日報日本語版 を見ると、SARSに関して、それほど深刻に感じないだろう。いずこの国でも、政府や マスメディア報道に対しては、常に疑惑をもって臨まねばならぬと実感。
 北京での虚偽があっただけに、ますます現在の報道にも信は置けない。 口コミでは、「山東省では一人も非典型肺炎(中国ではSARSをこう呼ぶ)患者 が出ていないというけど、○○では、一人死者がでた」とか、「青島側で すでに一人患者が出た」という情報が人を通じて伝わってくる。真偽は確認できない。 しかし、状況から考えると信憑性があると考えるのが普通だろう。 (2003.4.22)


刘心武の番組

 5月3日夜遅く、約1時間にわたって、『班主任』で有名だった刘心武の 番組をやっていた。(CCTV10チャンネル)
 北京の景観に関してのもの。TVメディアならではの形で、彼が語る景観を 画像で追いかける形だった。
 刘心武は、文革前後に北京13中の教師だったとのこと。その13中の前身は、 満族の建物で、その後、西洋人の学校となった経過があるという。(この辺りちょっと ぼんやりとしか観ていなかったので、誤りがあるかも)
 刘心武がその、「13」という欧米で不吉とされている数字に固執しながらも、 「決してそんなことはなく、とても楽しかった」と語る姿が印象的だった。
 今は、『人民文学』編集者となり、最近は、北京の建物についての評論を書いている という。 (2003.5.4)


日本細菌戦

 1月に日本に行ってみると、メディアは「大量破壊兵器」「脱北者」と いう新語であふれかえっていた。イラクが持つという「大量破壊兵器」とは、 生物兵器・化学兵器・核兵器の三つであるという。その三つとも現在も持っていて、 使ったこともある国は世界の中でアメリカだけだったではないか?、前の二つを 使ったことのあるのは日本だった筈だ!──にもかかわらず、そういった重要な点 には触れることのないメディアに、違和感を感じた。

 そして青島に帰り、2月22日午後4時10分より、CCTV4の『面対面〔日本細菌戦〕』 という番組を観る。東北の崇山という村で「細菌戦」を展開した日本を、日本の 裁判所に訴えている王選という女性に、司会者が直接インタビューするという番組だ。 自分の故郷・崇山を幾度も訪れ、事実を掘り起こし、日本で仕事をするかたわら訴訟の 運動を展開しているという。

 中国は、中国なりのメディアの問題点があるだろう。しかし、日本のメディアは 生物兵器・化学兵器・核兵器の「大量破壊兵器」が問題になっているのなら、その 実際に使用された歴史に遡及し、それがいかに危険なものかを検証するくらいの 努力をしてもいい筈だ。 (2003.2.22→2003.4.18記載)


雷鋒

 何気なくTVを観ていると、雷鋒関係の番組が多い。少年時代の雷鋒を 描いた映画も数日前にやっていた。そして、この3月6日が「向雷鋒学習」 から40周年だという。なるほど……。
 人民解放軍戦士であった雷鋒という人は、何か特別なことをした人間では ない。ひたすら友人のため、人のため尽くした人。しかし、そこに「特別さ」 を見出して、「英雄」と称えた時代から40年の年月が経った。

 その昔、僕は、つつましく人のため尽力した彼に素朴に感動した。そして、 三国志・水滸伝などの世界にあったかつての「英雄豪傑」のイメージを大転回させ たかのようにすら思えたのだった。

 今も、その思いはどこか変わらない点もある。だが、雷鋒だけでは確実に ダメだ。自分のおかれた枠の中だけでの黙々とした営み、それは、「権力者」 にとって願ったりかなったりだろう。
 喧伝されている「人の命は有限だが、人々に尽くすということは無限だ」 という彼の言葉は、どこまでも正しい。しかし、状況を問う視点がないという 点で、限りなくまちがっている。
 自分のおかれた枠を状況を、ものの見事にぶち壊したという点で、どう 見ても、「英雄」のイメージは、武松や李逵らに軍配が上がる。 (2003.3.6→2003.4.17記載)


歴史もの  連続TV『張学良』


  晩年の張学良(最終回)

 22回の45分ドラマで、毎日2回分を放映。一昨日終了し、二週間にわたって 堪能した。こくのある番組だった。

 長編ドラマといっても、主軸となるストーリーは単純だ。西安事件、蒋介石 による幽閉、そして晩年。どこまでも節を曲げない愛国者・張学良が軸となって、 その主軸に様々の人物がからむ。これが見所のあるものとなっている。 揚虎城・周恩来・蒋介石・宋美齢・宋子文・蒋経国、そして張学良の愛する三人の 女性達……。

 人物描写がステレオタイプでない点がいい。頑固な蒋介石はいつも頑固でしょう もないが、宋美齢がなんとかして彼をデモクラットな政治家にしようと迫るシーン が西安事件直後からの折り目折り目に描かれ、対処に苦慮する蒋介石の姿が ほほえましいほどに「人間的」だ。蒋介石の「アメリカかぶれには困ったものだ」という ため息が聞こえてきそうなほどにリアリティがある。また、父・蒋介石に頭の上 がらない蒋経国もいい。「蒋介石=悪人」というパターンではなく、 史実をふまえながら「蒋介石はなぜ道を誤ったか」という風に冷静に歴史を見ようとする 眼がどこかにある。

 国共内戦時、東北での林彪の活躍も話の中で語られる。過去の功績は功績と して評価しようという態度が底にあるようだ。この点も、自分に都合の良いように 歴史を改竄しようとする権力の本能に対して制御的で、好感がもてた。

 幽閉解除後、といってももう張学良は晩年、台湾・北投の復興路に新居を構え、 やっと一応の自由を手にする。とはいえ、大きな事をした人間が何もできずに 蘭の花に精魂を注ぐしかない姿は痛々しい。101歳で昨年の10月15日にハワイで死去。

 「我的家在松花江上……哪里有……」というあの歌が各所でつかわれていて 心をくすぐる。親しくなった東北出身のある中国人は「あれはわらべ歌みたいなもの」 とそっけなく言うが、なぜあの歌は僕の心をくすぐるのだろう?

 12月といえば、日本では『忠臣蔵』の季節。同じ12月にこちらでは西安事件の 張学良の番組。あちらでは、現代もので良い番組をいつになったら作れるようになるだ ろうか?とも思ったりした。 (2002.12.19)


子供もの

連続TV『中国

  わんぱく坊主ヤコブ

 第16回全国代表大会ということで、テレビも関係番組ばかりで興味が 惹かれなかった。過去の栄光ばかりを賛美しても現在の深刻さが逆に浮き上がる だけでは?……という気にすらなっていた。しかし、その季節も過ぎ去り現実を 描くとかなり力のあるドラマもある。その一つが、この『中国爸』。子供向けかもしれないが、よくできている。

 ヤコブ(雅各布)という8歳の少年が主人公。イタリア人の母が中国人で 北京烤鴨(ペキンダック)料理人である馬大航と結婚し、連れ子という 形で北京で暮らすところから話は始まった。ヤコブ役の少年は画像のように イタリア人で、普通語がとってもうまい。ということもあり、中国人少年少女 とも馴染み、楽しい小学校生活を送っている。北京が背景で、胡同や四合院と いう道具立てがさりげなく使われ、近代都市・北京との対比も描かれる。

 20話くらいの連続ドラマなので、様々なことがテーマになっている (現在第13話)。中でも、貴州出身の転校生にクラスの皆が差別的に対応する中、 一人、外国人のヤコブだけが親しくなるといったエピソードは、異邦人の気持は 異邦人こそが理解できる……と一人うなづいた。「疎外された人間に共感できる のは、違った形でもいい、何らかの形で疎外された人間でしかない」と。この辺り、 巧みに隠されたメッセージがあるのではないかとすら思われた。また、 豊かな生活をしているヤコブが貧しい貴州から来た少年に少しの偏見も持たずに 接するのも、少年の屈託の無さ・純粋さをよく捉えているなぁ、と感じた。

 といっても、ドラマの主軸はきちんと押さえている。 中国爸(中国の父親)である馬大航とヤコブとの葛藤だ。 馬大航は、ヤコブを心から愛し、なんとか「お父さん」と呼ばれたくてたまらない。 北京烤鴨をしょっちゅう食べさせたり、一緒に遊ぼうとしたり、その努力 たるや涙ぐましい。しかし、ヤコブはイタリアに帰りたくてたまらない。ついに は、イタリア大使館に「児童虐待」で馬大航を訴えるありさま。純粋さは卑劣な 手段を弄することもあり、残酷でもあるなぁ、としみじみ。「主観的な純粋さは 客観的にマイナスに作用することがある」と。

 大きく言えば、WTO参加という状況下、国際的人間関係を追求しようという 視点が感じられる。振り返って、日本のTV番組を思い起こした時、外国人との 葛藤、集団差別、貧富、人間性(純粋さの問題)……といったそれらのどの一つを 取っても深刻な問題を、面白おかしく視聴者を惹きつけつつ見せる番組はどれだけ あったろうか、あるだろうか、と思うのだ。しかも、日本の連続ドラマは 週一だが、こちらは、毎日続けてやるのが基本。内容はもちろん、放映方法も 考えるべきだ。 (2002.11.27)


気になる映画『紫日』

 10月19日、映画『紫日』をやっていた。 残念ながら、ほんの最後の部分しか観られなかったが、 パターン化された戦争ものが多い中で、異色作だと思う。舞台は 旧満州、ロシア人女性・日本人女子高校生・中国人男性の三人が主人公 で登場人物からしても異色の設定。監督は馮小宇、日本人女子高校生は 前田千恵が演じている。 (2002.10.20)

 その『紫日』、CCTVのサイト に番組表がのっていて、今日27日にもやるということで、朝7時からTVに 釘付けになった。舞台は、1945年8月15日前後の大興安嶺。中国人だけの視点 ではなく、ロシア人・日本人の視点にも立っている点がユニークなものになって いる。大興安嶺の山並みと緑の美しさがすばらしく、映画館の大画面で見たい なぁ、と思った。 (2002.10.27)

 ちょっと書き忘れていた。『紫日』の 最後に字幕で、第二次世界大戦で亡くなった人の数がでてくる。イギリス・37万人、 イタリア・40万人、アメリカ・40万人、前ユーゴ・170万人、日本・200万人、 ポーランド・600万人、ドイツ・700万人、前ソ連・2,000万人、中国・3,500万人……。 こんな点にも国を越えようとする視点を見る思いがする。 (2002.10.29)


南京中毒事件

 ニュース番組は結構多いが、報道されないことが多いようだ。 小泉首相訪朝のニュースはやっていて、金正日との画像も報道されていた。 しかし、拉致事件関係は報道されない。南京中毒事件も、TVでの詳細報道は 見かけなかった。

 マスメディアの基本姿勢に関しては80年代以降, 大きな変化がなく,インターネット技術の革新だけがどんどん進んでいく 感じがする。今回の南京の中毒事件に関しては,すでに犯人と見なされた 店主のいとこが逮捕されたニュースが国外にまで広まっています。 (2002.9.17)
 →メールをいただいて、mainichi.co.jp で詳細を知った。こちらの 報道が不十分なために逆に不安を駆り立てた──ということまで詳細に報道 されていて、驚いた。中毒事件そのものについての報道はあったけど、 その後の詳細ニュースは見かけなかった。

 インターネット上の中国サイトで日本語ニュースを見られるのは、 人民日報日本語版と、 チャイナネット だけだと思う。しかし、どちらも官報的。中国語で見るなら、 新浪網  鳳凰網 がいいとメールを頂戴しました。(2002.9.20)


学校もの

連続TV『命運的承諾』

  若くて優しい於先生

 学校を舞台にしたドラマは結構多い。9月10日が教師節ということもあり、 その前後は映画の放映も多かった。ここで紹介する連続TV『命運的承諾』 (『将来の承諾』くらいの意味)は、大学受験が迫った高校3年生と教師の物語。 頑固一徹の男性中年教師・唐先生(国語担当)と、その教え子であり20歳代の 若い女性教師・於先生(英語担当)を軸に、高3生徒6名を中心にすえて描いて いる。

 生徒の中でも一番の役者は石康。重点校であるにもかかわらず、親の 寄付で入学、全く勉強しようとせず、授業中は騒ぎ、宿題も金にものを言わせ 自分でやらず友達に金を払ってやらせるありさま。唐先生はそんな彼と正面 から激突。ところが、石康の家にお手伝いさんが来てから彼は変わる。その お手伝いさんは同じ世代で大学に行きたいが金銭面で難しく、働きつつ学費 を稼ごうとしている。問題児・石康は、彼女の苦境を知り彼女に教えるために 勉強する姿勢をみせていく……。

 於先生は、生徒の立場でものを考えようとする。国慶節の休みには、 学校に無断でクラスキャンプをしてしまう、生徒がクリスマスカードを交換 するのにも好意的、他クラスとのサッカー対抗試合にも同意し生徒が骨折して しまう……。その一つ一つが唐先生のやり方とぶつかり、また校長とも軋轢 が起こる。しかし、ある時には成功し、ある時には失敗する。そんな於先生 にあこがれ、手紙を送り、ひそかに後をつけまわす生徒も現れる。

 唐先生は、明らかに於先生と対比的に描かれている。学力をつけるため に精一杯努力する。しかし、生徒との距離があって生徒は乗ってこない。 とはいえ、於先生と激論してもどこか心の底で彼女を応援しているような 優しく広い心の持ち主。

 連続TVということもあり、いろいろなエピソードが交錯しながらも、 「これが現実なのかなぁ」と思わせる。18歳の青春が抱く夢、プレッシャー、 初恋、逃避への願望、破壊的心理……。それらを拾い上げて、笑いながら 楽しみながら考えさせるドラマになっている。CCTV-8で放映中。 原作は、何達明の『中国高考報告』だとのこと。 (2002.9.27)

※於先生役は呉越という女優。10月18日、彼女の主演映画『菊花茶』 をやっていた。青海省の美しい景色を背景にした恋愛映画だった。 (2002.10.18)


日本もの

映画『寅さんシリーズ』

  最初のタイトル

 さまざまのチャンネルを回してみて、この20日ばかりTVウォッチャー をしてみた。しかし、日本のテレビ・映画は少ないようだ。むしろ、 多いのは韓国TVで、こちらは毎日やっている。(短期間台湾にいた時も 同じ印象をうけた) 韓国TVドラマの方が、フィットするのだろうか。 柔らかな恋愛物についてもそれはいえる。

 それでも、この寅さんシリーズはコンスタントにやっている。僕が、 ここに来た8月22日にも観た。今日、9月13日には、第23部をやってい。 でも、印象として、あの寅さんが中国語で話す(吹き替えなんです)のが なんともなじめない。早い言い回しで、どこか、ドキッとさせる、その語り がこの映画の一つの命。でも、それが中国語だと、その半分も僕には分か らない。それに、CCTV-6(中央電視台6) という映画ばかりやっているチャンネル では、中国語の字幕も出る映画もあるのだけど、寅さんは字幕なしだからなおさら。

 で、寅さん映画って、僕の20歳台からずっと続いていた映画だった。この 映画って、嫌いだったなぁ。だから余り観なかった。で、こちらへ来て、 観たりすると、昔の思いがこみあがってくる。

 他に今日までにテレビで観た日本のTVドラマ・映画は、昨日、12日に観た 映画『オーロラの下で』でした(同じCCTV-6)。これは、『極光之下』という 中国語タイトルでやっていたけど、日本語題名はそれでいいのかな? 夜10時過ぎからの放映だったので、半分を見たところで寝てしまった。 結末が分からないままだけど、苦労して作った映画だという印象を受けた。 晩年の黒澤明の映画『デルス・ウザーラ』を意識して作ったような気もした。(2002.9.13)

 ※9月15日、『東京ラブストーリー』をやっていた。 (2002.9.15)

 ※気がつかなかったけど、『すずらん』をずっと連続放映している。 昨日は、もう40回目を過ぎていて、すずらんの倍償千恵子が亡くなるシーン。 CCTV-8というTVドラマ専用チャンネルで夜12時前後の放映なので、なかなか 気づかなかった。 (2002.9.26)

 ※10月17日、『男はつらいよ』は第27作を放映、松坂慶子を 久しぶりに見た。このシリーズは週一度ほど、木曜日か金曜日 の夜10時ころから作品順に放映している。 (2002.10.18)


元勲もの

連続TV『朱徳元帥』

  そっくりな朱徳

 『朱徳元帥』は浙江広播電台で、22:40〜24:20に放送中。私は25日から 観はじめた。井岡山時代から始まったように思われるけど、もっと前から観る なら出生から始まっていたのかもしれない。既に抗日戦に至っている。しかし、 8月30日のを見逃してしまった。文革時代まで描写するとしたら、どう描くのか 興味がある。

 井岡山の毛沢東は、写真で見た延安時代の毛沢東に良く似ている。しかし、 延安時代になっての毛沢東は、別の俳優に代り、随分太ってしまって、違和感 がある。

 周恩来は井岡山から延安時代を通して同じ俳優。髭をはやしていて、 リアリティもある。しかし、話す漢語がなんともローカルで参る。朱徳役の俳優 は、普通語に近い発音、毛沢東もまぁまぁ。しかし、周恩来・蒋介石・李徳の 発音は、とってもローカル。本当は、毛沢東が一番ローカル(湖南語)ではな かったのかしら?(2002.8.31)

 ※国慶節前後に元勲ものは続々放映していました。毛沢東ものでも、 『毛沢東和他的児子』『毛沢東与斯諾』『毛沢東在1925』と三本見かけました。若き頃の毛沢東は、王霙 という俳優が、建国後は古月という俳優がよく似ています。他に、 『周恩来─偉大的朋友』『朱徳和史沫特莱』『青年劉伯承』『元帥的思念』(徐向前)『賀龍軍長』、 劉少奇ものもありました。 (2002.10.18)


現代もの

連続TV『誓言無声』

  主題歌を含め音楽が良い

 8月25日に初めて観たとき、なにもこの改革開放の時代に台湾スパイ物 をやることはないだろう……と感じた。1960年代の北京(胡同が多出)を舞台に 暗いしかし、単純なスパイ物で終わっていないところに特徴がある。

 例えば、すぐ思い出すのはニキータというTV映画だ。これは、昔、フランスで映画化

  主人公は何か翳を背負っている
され、それを受けてアメリカでTV連続ドラマとなった。あいにく日本では メジャーではないが、東京では毎週木曜日の1時頃から12チャンネルでやって いた。死刑を宣告された若い美しき女性・ニキータは、国家地下組織で働く ことを条件に第二の生を許される。国家地下組織は、反国家テロ活動の撲滅 を要として、スパイとして抜群の身体能力を持つニキータに組織原理を強いる。

 この『誓言無声』という中国スパイ物(反特務物)TVの主人公三人も、

  眼の美しいもう一人の主人公
程度の差こそあれ、ニキータと共通項がある。厳しい組織原理が当然のもの として自分にのしかかり、自分の生き方とぶつかり、葛藤させるのだ。

 「葛藤」の一点で、中国の反スパイ・反テロTVドラマは、アメリカの それと質を同じくしている。 なお、このTVドラマは、SDTV影視(山東電視台)で、8月30日まで全20集 (一回45分で20回)にわたり放映終了、9月1日現在、CCTV-1(中央電視台1)で 第5集を放映している。(2002.9.2)
CCTVのサイトで調べたところ、この『誓言無声』の ガイドと、 梗概 (中国語)が載っていた。(2002.9.8)
9月19日、CCTV-1でも最後の第20集を放映した。(2002.9.19)

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